中国のインターネットと電力の今後についての考察をしてみたいと思います。まず、キーワードは、外国投資家の動向です。設備容量が不足する一方、近年になってきますと、外資系発電事業者が続々と市場から撤退する動きが見られているのは紛れも無い事実です。例えば、独シーメンスは、スウェーデンの最大手の電力会社ヴァッテンファルとともに河北省発電所に保有していた株式を2004 年末に売却し、資本撤退することを決定しています。
さらに、シーメンスによると今後、中国国内16の発電所に所有する権益も売却する方針だといいます。この外資の撤退の意味はなんでしょうか。また、米アメリカン・エレクトリックパワー社が河南省の南陽浦山発電所の権益70%を処分したようです。ほかにも仏アルストン社、米ミラント社などがすでに撤退していることが明らかになりました。この外資の撤退の主な理由として、次のようなことが考えられます。外資優遇措置がなくなった、発電用石炭の調達が難しくなった、石炭価格が高騰した、電力供給が過剰になった場合に市場リスクが大きくなるというようなことです。
そして、そこには新たなビジネスチャンスが生まれるでしょう。一方で、今年から始まった第11 次5 ヵ年計画で、電力産業発展の基本計画が策定されました。つまり、新たなビジネスチャンスが生まれたり、拡大が行われると考えるのが普通でしょう。発電分野では、火力発電設備の大型化・技術高度化、本格的な原子力開発に伴って、超臨界圧や超超臨界圧、大型ガスタービンおよび原子力発電プラントなどの国際発注・入札が拡大されると予測で来ます。また送電分野では、送配電網のボトルネックを解消するため、高圧・特高圧の送電線設備に関する海外発注が増えるでしょう。
そして、この傾向は、既に日立製作所グループは山東省の電力事業者と共同で、電気損失の低いアモルファス変圧器の製造ラインを設置することで合意していることにもみられます。中国のインターネットの環境としては、省エネ、環境意識が高まる中、中国の電力業界はそれらへの取り組みを本格化させようとしているのです。硫黄酸化物、窒素酸化物処理などの環境対策では世界最高水準の技術力を誇る日本の発電事業者およびメーカーにとって、今後、中国の電力分野における省エネの技術とノウハウを活かせるチャンスが大きいのではないでしょうか。